雪だるまの本棚

本や自分の活動について発信します

【真相は誰の推理?】〝毒入りチョコレート事件〟アントニイ・バークリー―――多重推理小説の元祖


スポンサーリンク

f:id:KuraMystery:20210306225139p:plain



 

今回は「多重推理」の元祖「毒入りチョコレート事件」を紹介するぞ。

多重、推理とは? 一体何ですか?

多重推理とは、色々な推理を持ち寄る、いわゆる推理合戦だな。

す、推理合戦……。
それは読み応えがありそうな作品ですね!

概要

 

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。被害者は、毒がしこまれた、新製品という触れ込みのチョコレートを試食した夫妻。夫は一命を取り留めたが、夫人は死亡する。だが、チョコレートは夫妻ではなく他人へ送られたものだった。事件の真相や如何に?会員たちは独自に調査を重ね、各自の推理を披露していく―。(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : カタカナなので覚え辛いかも?

文   章   力  : 翻訳が分かり辛い人もいるかも。

テ   ー   マ    : 誰がチョコレートを送ったのか?

ト リ ッ ク : トリックよりも推理を楽しむ作品。

後   読   感  : 人によっては消化不良かも。

 

事件自体は非常にシンプル!
だけどシンプルが故に、推理も多岐にわたってしまうのだ。

 

感想

 

「犯罪研究会」は「毒入りチョコレート事件」の謎に挑む!

謎、自体はひじょーにシンプル。

送られてきた新製品のチョコを食べて、夫人が死んでしまった。

さて、犯人は誰? という、いわゆるフーダニットの作品です。これだけなら、巷に溢れている作品と、あまり差別化ができていないですが、この作品の特徴は、「犯罪研究会」がメンバーが各々、自分の推理を披露するという、推理合戦のような体裁をとるというもの。今では、珍しくもない「推理合戦」ですが、この作品が元祖らしいです。

そして、その推理合戦は読み応えが充分!

どの推理もキャラクターの味が滲みでているんです。

ある人は、犯人は「犯罪研究会」のメンバーだと糾弾し、

ある人は、犯人は自分しかいないと驚き、

またある人は、犯人はいないという。

この推理に至った結果が、個々人の思想などに偏っていて面白いんです。

そして、肝心の真相ですが……。

これは人によって、消化不良を起こす人が多そうですが、私は満足できました。すべてを語るのも良いですが、語らないのも一興で、余韻が残り作品の印象を残してくれますからね。

満足できた一冊でした。

 

謎自体はこんなにシンプルなのに、疑問は尽きませんね……。
頭の中は常にクエッションマークでした。

 

こんな人におススメです

 

・多重推理小説の元祖を読みたい人。

・個性的な登場人物を楽しみたい人。

・いろんな推理を検討して読みたい人。

・翻訳小説を読んでみたい人。