雪だるまの本棚

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【恐怖のストーカー】〝リカ〟五十嵐 貴久―――出会い系に潜む怪物の正体


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今回はホラー小説の紹介をしていくぞ。

う、ホラーですか……。
今回はどんな化け物が登場するのか……。

化け物は化け物でも、紹介するのは女性だけどな。
女性の恐怖を描く作品になっているぞ。

え、すると人間の恐怖がテーマなんですか……。
それもそれで、恐ろしい……。

概要

 

妻子を愛する42歳の平凡な会社員、本間は、出来心で始めた「出会い系」で「リカ」と名乗る女性と知り合う。しかし彼女は、恐るべき“怪物”だった。長い黒髪を振り乱し、常軌を逸した手段でストーキングをするリカ。その狂気に追いつめられた本間は、意を決し怪物と対決する。単行本未発表の衝撃のエピローグがついた完全版。第2回ホラーサスペンス大賞受賞。(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : あまり多くなくて、スイスイ入り込めます。

文   章   力  : 初めての作家さんでしたが、とても読みやすかったです。

テ   ー   マ    : 出会い系に潜む恐怖を喚起する作品。

ト リ ッ ク : トリックというよりも〝リカ〟

後   読   感  : 後味が悪い作品でした……。

 

出会い系で遭遇した〝リカ〟
彼女の変質的な人間とそれに追われる人間を描く恐怖の作品だ。

 

感想

 

今や廃れてしまい、あまり耳にしない〝出会い系サイト〟の闇を描いた作品。

今はマッチングアプリをよく耳にしますが、それでも根幹の〝顔が見えない〟や〝正体が分からない〟といった画面越しのやり取りは共通していると思います。

そんな顔が見えず、ただの火遊び感覚や、癒しを求めるなんて、軽い気持ちで手を出すと痛い目を見るぞ、と警鐘を鳴らすのがこの作品です。

家を持って、妻子もあり、ちょっとした刺激を求めて出会い系サイトを利用した主人公の〝本間〟。彼が手を出した女性〝リカ〟はとんでもない女性だった。

今風にいえば〝ヤンデレ〟って感じでしょうか。とにかく、妄想をこじらせていてあの手この手で、本間の前に現れては必要に関係を迫ってくる。タクシーに逃げ込んだ本間を髪を振り乱して追走するなんて、本当の恐怖。想像するだけで、鳥肌が立ちますよね……。

この手の人間って、最初は普通の人間に見えてしまうのが、厄介なところ。自分が本気になった所で、相手の本性が垣間見える。そしてその頃になったら、もう遅い。執拗にストーカー行為を繰り返し、相手からはどんな、つんけんな態度をされても、愛の裏返しだのと好意的に受け取ってしまう。恋は盲目ってよくいったな、と思います。

やっぱりどんなお化けや幽霊よりも、本当に怖いのは「人間」なんだな、と思わせる一冊でした。

 

女性には好かれたいですけど、こんな女性はゴメンですね。
改めてネットの恐怖を感じました……。

 

こんな人におススメです

 

・人間の怖さを描くホラー小説を読みたい人。

・あっという間に読める長編ホラーを読みたい人。

・出会い系サイトの闇を描く作品を読みたい人。

・ホラーサスペンス大賞受賞を読みたい人。