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【悩み相談請け負います】〝ナミヤ雑貨店の奇蹟〟東野 圭吾―――過去と現在が交差する不思議な物語


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東野圭吾の作品、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」を紹介するぞ。

確か映画化もした作品でしたよね。

その通り。
東野圭吾の作品にしては珍しく、ミステリ要素はほぼない作品だな。

ミステリ要素がほぼなし!?
それはそれで、とても気になる作品ですね……。

概要

 

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが…。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : メインは3名だけだから覚えやすい。

文   章   力  : 相変わらずの文章。すいすい読めます。

テ   ー   マ    : 児童養護施設とその裏側。

ト リ ッ ク : 過去と現在を上手に使っています。

後   読   感  : 心地いい爽快感がありました。

 

東野圭吾が描く、SF風の連作短編集。
ナミヤ雑貨店を舞台に、過去と現在を手紙が繋いでいく感動作だ。

 

感想

 

東野圭吾といえば、ミステリ小説を多く描いていますが、今作はミステリというよりもSFチックな感動物です。

ナミヤ雑貨店という、過去に悩み相談を請け負っていたお店が舞台。

廃業していて誰もいないお店に、悪党の3人組が一時的に逃げ込みますが、シャッターから手紙が投げ込まれて驚き。

誰もいない店の筈なのに、一体誰が、何の目的で、手紙を投函するんだ?

訝しながら手紙を読んでみると、悩み相談のよう。ふざけ半分で回答を返事すると、直ぐにまた手紙が投函されて、3人組の頭にはクエッションマークが。

しかもどうも手紙の会話が噛みあわない。そうして、この3人組はこのシャッターは過去と繋がっているんじゃないか? と気が付くのですが……。

視点が、3人組や、手紙を投函する人などに切り替わっていき、いろんな背景を背負って描かれています。小さな繋がりに「お」と発見があって、「今度はどんな伏線が回収されるのだろう」と、面白く読みすすめることが出来ました。

物語が進むにつれて、悪党3人組の素性や、過去、そしてどんな悪事を働いて、この雑貨屋に逃げ込んだのかということが判明していき、最後の最後にはすべての伏線を回収させるのは、見事の一言でした。

ほろり、と感動させる場面も多々あって「さすが東野圭吾だなぁ」(←何様だ)と頷きました。東野圭吾にハズレ作品がないのも魅力ですよね。

彼ら、3人組にとって未来が明るいように、願っています。 

 

面白さ抜群の一冊でした。
たまには、ミステリから離れて、ほろりと泣ける作品も良いですね。

 

こんな人におススメです

 

・連作短編集を読みたい人。

・ミステリではない東野圭吾作品を読みたい人。

・映画を観たけど、小説を読んでいない人。

・サクッと読める感動作品を読みたい人。