問題物件の続編である「天使の棲む部屋」を紹介するぞ。
あの、犬頭さんが再び帰ってくるんですね。
そうだぞ。
前作よりもパワーアップしている「問題物件」に注目だぞ
おお、それは楽しみですね……。
概要
ついに最恐の物件現る!?アメリカのアリゾナ州にある洋館の一室では、犯罪容疑が濃厚な人物が次々と拳銃自殺を遂げているという。大島不動産販売・問題物件担当の若宮恵美子は、その「悪魔が棲む部屋」へと送り込まれる。最強の相棒・犬頭光太郎不在の中、恵美子は部屋に秘められた恐るべき謎を解明できるのか?(表題作)痛快!「問題物件」シリーズ、待望の第二弾。(「BOOK」データベースより)
個人的ポイント
登 場 人 物 : メインの登場人物は2人でけなので、覚えやすい。
文 章 力 : 前作に引き続き、読みやすい文章でした。
テ ー マ : 前作よりも濃い〝問題物件〟ばかりで面白かったです。
ト リ ッ ク : どれも合理的解釈があって良かったです。
後 読 感 : 続編に是非とも期待ですね。
帰って来た、犬頭さん。
彼の活躍が待ち遠しくも、ちょっと恐ろしい。
感想
前作は5つの短編が収録されていましたが、今作は4つになりました。
しかし、4つになっていますが、その分ひとつひとつの物語がより濃くなっていて、読み応え抜群でした。
泊まれば必ず死ぬという、〝天使の棲む部屋〟
風呂で溺死して上階から水漏れが起こる、〝水の出る部屋〟
鳩が集まって鳥害に悩まされる、〝鳩の集まる部屋〟
203号室、303号室、404号室と事故死していく高齢者施設、〝終の部屋〟
と、バラエティ豊かな物語ばかりで飽きることはありませんでした。
一番好きな物語は、〝鳩の集まる部屋〟です。
いつもなら、物語冒頭に登場する犬頭が天敵(?)の鳩の前に、中々登場せず、主人公の恵美子が孤軍奮闘して、そこが目新しい。
そして最後の最後に登場して、例の「キェェェェェ」で一喝するのが爽快でした。
ユーモアミステリとしても読めますし、一見意味不明で、解決不能にみえるオカルトや呪いなどの物件も合理的な解釈をつけて解決するのも、このシリーズの魅力のひとつになっています。
是非とも犬頭の活躍を読んでみたいです。
犬頭の活躍は相変わらずですね。
ミステリとしても、しっかり完成されていて面白かったです。
こんな人におススメです
・不動産ミステリを読みたい人。
・荒唐無稽のぶっ飛んだ登場人物を読みたい人。
・スカッとした結末を読んでみたい人。
・濃い短編集を読んでみたい人。