ハルチカシリーズの第一弾!
退出ゲームを紹介していくぞ。
学園ミステリらしいですけど、たぬき探偵は今まで読んだことがなかったんですね?
ああ、恥ずかしながら、全くノーマークの作品だった。
こんな魅力的な学園ミステリがあったとは驚きだったぞ。
紹介してくれた人に感謝ですね!
概要
「わたしはこんな三角関係をぜったいに認めない」―穂村チカ、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみのホルン奏者。音楽教師・草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る2人に、難題がふりかかる。化学部から盗まれた劇薬の行方、六面全部が白いルービックキューブの謎、演劇部との即興劇対決…。2人の推理が冴える、青春ミステリの決定版、“ハルチカ”シリーズ第1弾。(「BOOK」データベースより)
個人的ポイント
登 場 人 物 : 魅力的な人物たちに愛着がとても湧きました!
文 章 力 : とても読みやすく、分かりやすい文章。
テ ー マ : 全体を通しては吹奏楽部の復活と普門館を目指す青春モノ。
ト リ ッ ク : どれも小粒ながら、非常に完成度が高いトリックでした。
後 読 感 : まだこんな魅力的なシリーズが続いてるんですね!
とても若々しい。エネルギッシュが溢れている文章だ!
青春ミステリらしく、ほろ苦くも、後味が良い作品ばかりだ。
感想
恥ずかしながらも、最近このハルチカシリーズを知りました。
学園ミステリという王道作品を見逃していたなんて……。とても楽しく読まさせて頂きました。
ハルタとチカと〇〇の三角関係が特徴的で所々でバチバチと静かな火花を散らしているのが、学園モノらしく、微笑ましく面白いです。
そして、廃部寸前の吹奏楽部を再建して「普門館」を目指す、という王道でありながらも決まった目標があって分かりやすく、その努力にも一緒に熱くなれる。
ミステリも「謎を解く」だけでなく、「吹奏楽部の立て直し」を絡めているのが、より面白い。廃部寸前ということもあって、吹奏楽部のメンバーは全然足りない。楽器を演奏できる人を勧誘するも、その人たちは心に悩みを抱えている。その悩みを解きほぐして、吹奏楽部のメンバーに引き込んでいく、という流れが大好きですね。
肝心のミステリ部分ですが、やはり高校生にしては博識(笑) 専門知識がないと分からないような謎もありましたが、そこはご愛敬。
ですが、魅力ある登場人物たちのコミカルな会話とやや重いテーマを扱ったミステリとのバランスが絶妙で、ぐいぐいと読ませてくれます。
一番、表題作の「退出ゲーム」が好きでした。謎の部分ではなく、実際に壇上に上がって演劇部と「退出ゲーム」をするハルタとチカを面白おかしく、読まさせて頂きました。
これからも、このハルチカシリーズを追っていきたいと思っています。
初々しい学生たちが活躍するのは読んでいて、楽しいですよね。
彼ら、彼女らの吹奏楽部は一体どんな活躍をしてくれるのか今後とも期待です。
こんな人におススメです
・学園ミステリを読みたい人。
・吹奏楽をやっていた人。
・学生時代のことを思い出したい人。
・完成度が高いミステリ小説を読みたい人。