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【念願の一人暮らし?】〝203号室〟加門 七海―――女子大生に迫る怪異


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著者の実体験も含んだホラー小説「203号室」を紹介するぞ。

う……。
ホラー小説ですか……。

割と短い小説だが、その分恐怖が濃縮されているぞ。

もう、ホラーっていう自体で恐ろしいんですよ……。

概要

 

「ここには、何かがいる…」。大学に受かり、念願の一人暮らしを始めた沖村清美が選んだアパートの一室は、どこかがおかしかった。絶えずつきまとう腐臭、部屋に残る得体の知れない足跡…次々と起こる怪異が、清美をじわりじわりと追いつめていく。著者自身の実体験も盛り込まれたリアル過ぎる恐怖!読みだしたら止まらない、戦慄のノンストップ・ホラー(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : 多くない。主要人物は3~4人くらい。

文   章   力  : 恐怖が滲み出るような文章。

テ   ー   マ    : 1人暮らしを始めた自縄自縛。

後   読   感  : 悲しくもあり、切なくもなり、戦慄しました。

 

著者の実体験を盛り込んだホラー小説。
日常が、徐々に非日常に変貌していく描写には戦慄を覚えるぞ。

 

感想

田舎から上京して、念願の1人暮らしを始める主人公の清美。しかし、徐々に部屋がおかしい事に気が付き始める。

気のせいかな? と思っていると、清美をゆっくりと蝕むように部屋は清美に牙を剥いていく。

足音、暖かい床、シミ、濡れたタオル……。と、とうとう気のせいでは済まなくなって状況はどんどん悪くなっていく。

助けを求めようにも、友人、知人は「怪異」や「心霊現象」なんてものは本気で信じようとせず、清美の精神がおかしいと疑う始末。本当に、彼女の周りの人物は冷たいなと思いました。もっと真摯に相談に乗っていれば、状況は悪化することはなかったのではないかと思ってしまいます。

引っ越そうにも両親に無理をいって上京した手前、両親からの手助けは期待できない。自分で引っ越そうにも、お金がない。頼れる友人もいない。清美が孤独で見て(読んで?)いられなかったです……。

そして、心霊現象はエスカレート。清美の心だけでなく、身体までもを傷つけていく。もう痛々しくて……。本当に辛そうで、辛そうで。怖いよりも悲しくなっていきました。

最後のオチは予想出来るものではありますが、頼れる人間がいずに上京して、何か問題にぶち当たると、こうやって人は墜ちていくのか、と考えさせられた一冊でもありました。

 

自分が住む部屋がこんな風になっていくなんて……。
引っ越したいけれど、中々引っ越せないのが苦しい……。

 

こんな人におススメです

 

・実体験を盛り込んだホラー小説を読みたい人。

・短時間で戦慄するようなホラー小説を読みたい人。

・ゆっくりと心霊現象に蝕まれていく主人公を見たい人。

・都会で一人暮らしを始めた人。