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【明けない夜を歩く】〝白夜行〟東野 圭吾―――2人の男女の人生を描く超大作


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今回は東野圭吾の代表作に数えられる「白夜行」を紹介するぞ。

800ページ超え!
一体、読み終えるのに何日掛かるんですか……。

ページ数が多くて尻込みしてしまうのも、理解できるが、すいすい読めるぞ。
ちなみに私は2日で読めた。読み始めればあっという間の傑作だ。

2日で読むとか……。
それも異常じゃないでしょうか……。

概要

 

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : 多いけれど、簡単に名前は覚えることができます。

文   章   力  : とても読みやすい。一気読み出来る作品です。

テ   ー   マ    : 後ろめたい過去を持つ彼らの人生。

ト リ ッ ク : 真相は割と簡単に推測できますが、そこに至るまでの。

後   読   感  : すごい脱力感と達成感でした……。

 

2人の男女の人生を描いた超大作。
彼らに一体どんな、秘密を抱えているのか……。

 

感想

 

とても重厚な一冊で、時間を忘れて読むことが出来ました。

事件の真相自体は簡単に推測できる作品ではありますが、そこの見せ方がとても上手で、想像力が駆り立てられます。

亮司と雪穂が主人公。

被害者の息子と容疑者の娘。彼らに関わった人間は不幸になる。

失踪したり、強姦されそうになったり、男女の仲が切り裂かれたり、……そして死んでしまったり。不可解な事件が常に彼らの周りにある。

彼らの濃い19年間の人生を他の登場人物からの視点を通して描いていく推理小説でした。

この小説の凄いと感じた箇所は「すべてを語らない事」だと思いました。

亮司と雪穂の周りには常に不可解な出来事が纏わりついている。だけども彼らが起こした、という列記とした証拠がない。でも、我々(読者)は彼らが犯人だと知っています。だから、彼らは一体どんな風に犯行(悪事)を働いたのだろう? と想像する。

一から十までを著者は描かない。

断片的な情報を読者に与えて「これが彼らです」と語り掛けているようでした。こうやった魅せ方が出来る筆力に脱帽です。

登場人物たちには全員が血が通っていて、共感できるエピソードばかりで、悲劇的な人物の痛ましい心情をとても綺麗に描いています。

彼らに関わってきた人間は軒並み不幸に陥ってましたけど、友彦は亮司と濃い付き合いをしているけれど無事に解放されたようで良かったです。

それでも、亮司と雪穂の魅力は段違い。

謎めいているからこそ、引力があるかもしれませんね。

人々を蹴落として、殺して、不幸にさせてまで、幸せを追い求める彼らに魅せられる。

一体、彼らの「何が」そこまでさせるのか? 一体、二人はどうしてそこまで出来るのか? 彼らの目的は何なのか?

800ページを超える作品にも関わらず、全く無駄がない。緻密に物語が組み立てられています。

 

とても圧倒された一冊でした……。
いくら感想を書いても、この味わった読書体験は伝わらない……。

 

こんな人におススメです

 

・200万部を超えた超大作を読みたい人。

・テレビドラマ、映画を観た人。

・没頭して、一気に本を読みたい人。

・2人の男女の人生を追いたい人。