真相は読者へ委ねられる
さて。
今回は「真相は読者に委ねられる」作品を紹介しようと思う。
は?
それは一体どういうことですか。意味不明なんですが……。
ミステリ小説の大きな流れはおおざっぱに言って以下の通りだと思う。
①謎の提起
②調査
③真相
ここまではいいか?
ええ、大丈夫ですよ
しかし本によってはこのお約束をあえて破り、読者へ謎を呼び掛けたまま終わる小説がある。
私はこういった種類の本を「シンエン本」と呼んでいる。
んん? ちょっともう少し詳しく……。
例をいくつか挙げよう。
・犯人が最後まで分からない。
・大きな謎が最後まで残る。
・テーマが最後まで不明。
……などだ。これらの謎が最後まで判明せず、あえて読者に考えさせる本があるのだよ。
ミステリ小説なのにそんなことがあるなんて……。
真相は分からずにエンディングを迎える。
深遠な思想を持って読者は考え、深淵を覗くように作者の意図を探る。「シンエン本」という訳だ。
真相のシンとエンディングのエンをとってシンエン本ですか。
そして深遠と深淵も掛けているんですね。
くだらないですね(ぼそ)
真相が分からない本の魅力
しかし、そんなミステリ小説面白いんですかね?
ほう? どうしてそう思うんだね?
だって読者は真相を解き明かされるのを期待して本を読む訳ですよね?
そんな「お預け」をくらったら消化不良なんじゃないですか?
うむ。にわとり君のいうことも間違はない。すべての真相が白日の元に暴かれる作品を期待した読者は物足りなさを感じるだろう。
しかし「シンエン本」には、その作品ならではの面白さがあるのだよ!
それはどんな魅力なのか……。
私が思うに、以下のような魅力があるぞ!
①作品について深く考察することが出来る。
②作者の意図を探ることが出来る。
③自分だけの解答を得ることが出来る。
①については、まあ理解出来ますが……。②と③も同じような意味では?
まあその通りだ。②と③は①について深く考えた「結果」というべきか。
ここまで深遠すれば、自ずと大切な作品になることは間違いないぞ!
真相が読者に委ねられる作品
真相はあなた次第!
あなただけの「解答」を得ることが出来る作品を紹介するぞ!
記事は下記からお願いします。
最後に
私がこのような「読者へ委ねる」(シンエン本)を読んだ時の第一印象はやっぱり「は?」でした(笑)
「ちゃんと犯人を教えろよ!」
「意味不明なんですけど……」
などと思ったことも多々あります。しかし、ふとした瞬間にその作品を考えてしまうんですよね(笑)
「真相は一体?」
「犯人はどっちだったんだ?」
「著者は何が言いたいんだ?」
そうして、考察サイトを覗いたり自分で考えて、自分だけの「特別」な作品になるんです。
皆さんもそんな気持ちになってみては如何でしょうか?
