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【心温まる短編集】〝ななつのこ〟加納 朋子―――ファンレターから始まった物語


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とても、綺麗な表紙だとは思わないかね。

ええ、何だか故郷を思い出すような。土の臭いがしてきそうです……。

(養鶏場かな?)
今日は、そんな故郷の温もりを感じる「ななつのこ」を紹介するぞ!

おお、とっても楽しみです!

概要

 

表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』にぞっこん惚れ込んだ駒子は、ファンレターを書こうと思い立つ。わが町のトピック「スイカジュース事件」をそこはかとなく綴ったところ、意外にも作家本人から返事が。しかも、例の事件に客観的な光を当て、ものの見事に実像を浮かび上がらせる内容だった―。こうして始まった手紙の往復が、駒子の賑わしい毎日に新たな彩りを添えていく。第3回鮎川哲也賞受賞作。(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : 温もりを感じる登場人物ばかりです。

文   章   力  : とても柔らかくて、読みやすい文章でした。

テ   ー   マ    : 文通から始まる、思いも寄らない謎と出会い。

ト リ ッ ク : いわゆる日常の謎。どれも人の気持ちの奥を探るような謎。

後   読   感  : 読んで良かった、と胸が温かくなるような話でした。

 

「ななつのこ」という作品を読んだ主人公の駒子。
作品に惚れ込んだ彼女が出したファンレターによって、物語が始まる!

 

感想

 

この作品は北村薫に捧げる為に、書いた作品らしいです。

北村薫さんの作品は日常の謎を描いたものが多く、その作品たちはどれも胸が温かくなるようなものばかりです。

この作品も、そういった特徴を継承しており、ちょっと切なくそして、温かい気持ちになるような作品でした。

物語としては、短大生の駒子は書店で見つけた「ななつのこ」に一目惚れ。ファンレターを書くことにしたのだが、そのファンレターに駒子が経験した謎を加えて手紙を出す。そのファンレターの返信には作者の「解答」が掲示されているという作品。

作中作の「ななつのこ」は田舎が舞台で、その情景が浮かんでくるようでした。自然が一杯で、麦わら帽子を被った少年が森の中で駆け回っている姿がありありと想像できます。本で癒されるってこういう事なんでしょうね……。

そして、文通が続いていくにつれて、ひっそりと水面下では伏線が張られていくのもとても良いですよね。

ちゃんと出題編と回答編が別れているので、自分自身で謎解きを楽しめるのも大きなポイントのひとつだと思います。

続編もあるらしいので、心が荒んできたら、是非とも読んでみたいです。

 

夏を感じる作品ですね。
そして哀愁漂う物語と駒子の明るい性格で、とても楽しく読まさせて頂きました。

 

こんな人におススメです

 

・心が温かくなるような短編集を読みたい人。

・日常の謎の作品を読みたい人。

・綺麗な情景が浮かび上がるような文章を読みたい人。

・北村薫の作品が好きな人。