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【6つの短編と職業】〝因業探偵: 新藤礼都の事件簿〟小林 泰三―――様々なアルバイトをする探偵


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探偵業を営むのも簡単ではないのだよ。にわとり君。

何ですか藪から棒に……。

今日は、探偵事務所を開設する為に奮闘する「因業探偵」を紹介するぞ。

色々な仕事をして、お金を貯めつつ、事件を解決していくんですね。

概要

 

世の中、間抜けばかり―あんな簡単な事件の真相も見抜けないなんて。自らの才能を生かすべく探偵事務所開設を計画する新藤礼都だが、まずは先立つものが必要だ。資金作りにアルバイトを掛け持ちする中、次々と奇妙な事件に遭遇して…。容赦のない発言と冷徹すぎる推理。抜群の頭脳と最悪の性格を併せ持つ女探偵が縦横無尽に活躍する、異色の連作ミステリー。(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : 主な登場人物は探偵役の「新藤礼都」のみ。分かりやすい。

文   章   力  : 台詞が多めのため、サクサクと読める作品です。

テ   ー   マ    : テーマが新藤礼都って感じかもしれません汗

ト リ ッ ク : 大掛かりなトリックはないが、巧妙に隠れた動機を探る作品。

後   読   感  : 続編もあるようなので、是非次巻も読んでみたいです。

 

探偵事務所を開設するため、様々な職業を転々とする探偵。
仕事ならではの、事件や謎に遭遇し、鮮やかに颯爽と解決していくぞ。

 

感想

 

6つのそれぞれ異なる職業をテーマにして、謎を解いていく短編集。

どれも大掛かりなトリックが仕掛けられている訳ではないが、巧妙に隠れている動機や謎を、新藤礼都が小馬鹿にしたような口調で、バッサバッサと切り捨てていくような感じが心地いい作品です。

登場人物はどれも、灰汁が強く個性的な人物ばかりではありますが、やはりそんな登場人物の中で異彩を放っているのが、探偵役の新藤礼都でした。読んでいて清々しいくらいに、気持ちいい。

自分の仕事の事しか考えておらず、それ以外の事は我関せずの姿勢を貫いている。推理も冷酷。真実を一方的に告げて、突き放す感じが、何ともクール。

保育補助。剪定。散歩代行。家庭教師。パチプロ。後妻……と、職業か? と思うような話もありますが、そこはご愛敬。

このように色んな話が収録されているので、ひとつの話が終わっても飽きることがないです。

個人的に一番好きだった話は、「家庭教師」ですね。

あの会話劇がなんとも面白くて、シリアスなシーンなのに笑えてしまう。本人たちは必死なのに、まるでコントを見ているようでした(笑)

次回作も、どうやら色々な職業を経験するみたいなので、是非とも読んでみたいと思います。 

 

新藤礼都のキャラクターが強烈ですね。
彼女が状況を更に悪化させているような場面もあり、ある意味ハラハラします。

 

こんな人におススメです

 

・短編集を読みたい人。

・通学、通勤中にサクッと本を読みたい人。

・様々な職業について、少し触れてみたい人。

・クールで冷徹な探偵に興味ある人。