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【宝の地図を巡る冒険譚】〝銃とチョコレート〟乙 一―――少年は探偵と旅に出る


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講談社ミステリーランドから刊行された「銃とチョコレート」を紹介するぞ。

ミステリーランド? 何ですか、それは……。

コンセプトは「かつて子どもだったあなたと少年少女のための――」。
どちらかと言えば、子供向けの本だな。だが、内容は大人でも楽しめる本だぞ!

童心に帰れる作品ってことですね!

概要

 

大富豪の家を狙い財宝を盗み続ける大悪党ゴディバと、国民的ヒーローの名探偵ロイズとの対決は世間の注目の的。健気で一途な少年リンツが偶然手に入れた地図は事件解決の鍵か!?リンツは憧れの探偵ロイズと冒険の旅にでる。王道の探偵小説の痛快さと、仕掛けの意外性の面白さを兼ねる傑作、待望の文庫化!(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : 10人も満たない。全員カタカナなので苦手な人はいるかも。

文   章   力  : 子供向けに書かれている為、ひらがなが多い印象。

テ   ー   マ    : 子供の成長。冒険小説と探偵小説の融合。

ト リ ッ ク : トリックというよりも、ドキドキ感を味わう小説。

後   読   感  : 切なくも、温かくなる一冊でした。

 

宝の地図を巡る冒険小説!
怪盗が隠した財宝を見つけ出す旅。怪盗は果たして誰だ?

 

感想

 

怪盗ゴディバの宝の地図がひょんな事から主人公「リンツ」の手元に。

そこから、宝の地図を巡って一波乱も二波乱も起きるのだが……。

一応、子供向けに出版された「講談社ミステリーランド」の作品でしたが、作者が乙一だけあって一筋縄じゃいかないんだろうなぁ、と思った作品。

これは「黒乙一」なのか「白乙一」なのか? ど別の意味でドキドキしながら読みました。果たしてこれは「灰乙一」でした。

「黒乙一」要素としては、人を刺し殺したり、本気で少女に鎌を振り上げたり、平気で毒殺しようとしたり、差別があったり、裏切りがあったりと……。まざまざと残酷な現実を描いています。

「白乙一」要素は、キラキラとした純真で素直で真っ直ぐな主人公「リンツ」。何処かダークな雰囲気なのに彼の存在が物語を柔らかくしている印象でした。どんな残酷なことがあっても、リンツならその壁を乗り切ってくれる、と何処か安堵します。

童心に帰ったように冒険小説と探偵小説を楽しめるが、その中には社会問題もテーマに含まれていて、本は薄いのに、内容は中々濃い一冊でした。

チョコレートに例えるなら、ほろ苦いビターチョコレートという感じの一冊でした。

 

文字が大きくて、ひらがなが多いので、ぼくには読みやすかったです。
リンツ君のあの純真さに何度救われたことか……。

 

こんな人におススメです

 

・童心に帰ってドキドキ感を味わいたい人。

・冒険小説と探偵小説を一緒に味わいたい人。

・登場人物の成長を身近に感じたい人。

・残酷な大人の世界を乗り越える姿を読みたい人。