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【平成のエラリー・クイーン】裏染天馬シリーズの紹介【青崎有吾】


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はじめに

エラリー・クイーンという作家をご存じでしょうか?

エラリー・クイーンとは論理的な手法を得意とするアメリカの推理作家です。

彼は「読者への挑戦」を小説に挿入したり、真正面から本格推理に取り組んでおり、本格探偵小説として、かなり高い評価を得た人物でした。

 

そんな、エラリー・クイーンばりのロジカルな推理に、堂々と挑戦しているのが、「青崎有吾」です。

 

体育館の殺人で鮎川哲也賞を受賞して小説家としたデビューした彼は、鮎川哲也賞を初めて「平成生まれ」で受賞し、平成のエラリー・クイーンと呼ばれるようになります。

 

ちなみに「体育館の殺人」は綾辻行人の「館シリーズ」を意識した作品でもあるそうな(笑)

内容は綾辻行人の「館シリーズ」とは違うので、ご安心を。

 

裏染天馬シリーズの特徴と順番

特に、このシリーズは順番に読む必要はありません。

ただし、シリーズは時系列に沿っているので、出来ることなら、シリーズ順で読むことを推奨いたします。

その方が、より物語を楽しめると思います。

 

このシリーズの特徴としては、以下の通りです。

 

・エラリー・クイーンを彷彿とさせる論理的な推理。

・アニメ、オタクの知識を持っている主人公。

・学園モノの本格推理小説。

・読者への挑戦がついている。

 

ひとつでも自分に興味がある項目があれば、是非とも読んでみては如何でしょうか?

 

裏染天馬シリーズの紹介

 

1.体育館の殺人

 

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。外は激しい雨が降り、現場の舞台袖は密室状態だった!?現場近くにいた唯一の人物、女子卓球部の部長のみに犯行は可能だと、警察は言うのだが…。死体発見現場にいあわせた卓球部員・柚乃は、嫌疑をかけられた部長のため、学内随一の天才・裏染天馬に真相の解明を頼んだ。なぜか校内で暮らしているという、アニメオタクの駄目人間に―。エラリー・クイーンを彷彿とさせる論理展開+抜群のリーダビリティで贈る、新たな本格ミステリの登場。若き俊英が描く、長編学園ミステリ。

   

デビュー作品だ。
鮎川哲也賞を平成生まれが初めて受賞した作品でもあるぞ。

体育館で起きた殺人事件を「とある物」だけで犯人を指摘するんですよね。
あの推理に、ファンになった人も多いのではないでしょうか?

   

2.水族館の殺人

 

夏休み真っ直中の8月4日、風ヶ丘高校新聞部の面々は、取材先の丸美水族館で驚愕のシーンを目撃。サメが飼育員の男性に食いついている!警察の捜査で浮かんだ容疑者は11人、しかもそれぞれに強固なアリバイが。袴田刑事は、しかたなく妹の柚乃に連絡を取った。あの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン”が、今度はアリバイ崩しに挑戦。

   

今度は、水族館で起きた殺人事件を取り扱うぞ!
論理的な推理法は健全だ!

今度は、多すぎる容疑者をひとりひとり消していく推理は圧巻です。
アリバイ崩しがテーマになっている作品ですね。

   

3.風ヶ丘五十円玉祭りの謎

 

夏祭りにやって来た、裏染天馬と袴田柚乃たち風ヶ丘高の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物しても、お釣りが五十円玉ばかりだったのはなぜ?学食や教室、放課後や夏休みを舞台に、不思議に満ちた学園生活と裏染兄妹の鮮やかな推理を描く全五編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続き、“若き平成のエラリー・クイーン”が贈るシリーズ第三弾は、連作短編集。

   

今回は、初の短編集。ユーモア溢れるサブタイトルには思わずにやりだ。

「三色選べる丼」、ってタイトルにはあの太鼓ゲームを絶対意識してますよね……。

   

4.図書館の殺人

 

期末テスト中の慌ただしい9月、風ヶ丘図書館で死体が発見された。閉館後に侵入した大学生が、山田風太郎の『人間臨終図巻』で撲殺されたらしい。しかも現場には一冊の本と謎のメッセージが残されていた。警察に頼まれ独自の捜査を始めた裏染天馬は、ダイイングメッセージの意味を解き明かせるのか?ロジカルな推理、巧みなプロットで読者を魅了する“裏染シリーズ”第4弾。

   

図書館の殺人では、2つのダイイングメッセージを扱うぞ!

ダイイングメッセージですか……。
そして、動機にも力を入れた作品になっていますね。

   

最後に

読者への挑戦が挿入されている作品ばかりなので、正々堂々と挑めば必ず犯人を指摘できる筈です。

犯人を当てることが出来なくても、パズルをひとつずつ埋めていくような推理方法に魅了されること、間違いなしの作品です。

モヤモヤした霧が徐々に腫れていく感覚は、病みつきになります!

まだ、刊行数は少ないので、今からでも読んでみては如何でしょうか? 

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