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【有栖川有栖の新シリーズ】〝濱地健三郎の霊なる事件簿〟有栖川 有栖―――幽霊が視える探偵登場!


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今回は「有栖川有栖」の新シリーズを紹介するぞ!

お、たぬき探偵が贔屓にしている作家ですね。

その通り。
しかも今作は「心霊現象」をテーマにしているのだ。これは読まない訳にはいくまい。

う、心霊、ホラー、怖い……。

概要

 

探偵・濱地健三郎には鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の刑事も秘かに足を運ぶほどだ。ホラー作家のもとを夜ごと訪れる幽霊の目的とは?殺人事件の被疑者が同時刻に複数の場所にいたのは、トリックか生霊か?生者の嘘を見破り、死者の声なき声に耳を傾ける心霊探偵が、驚くべき謎を解き明かす。ミステリと怪異の融合が絶妙な、新シリーズ!(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : 主要登場人物は2人だけ。とても分かりやすい。

文   章   力  : 読みやすい。そして背筋がぞくりとするような場面も。

テ   ー   マ    : 心霊をフィルタとして、様々なテーマが盛り込まれている。

ト リ ッ ク : 心霊現象を上手にミステリと絡めていて、面白い。

後   読   感  : 自分はここにいる、どこにでもいる、と安心させてくれる。

 

上手に心霊現象とミステリを組み合わせた作品になってるぞ。
短編集でサクッと読めるので、通勤通学におススメだ!

 

感想

 

ホラーミステリ、というよりも「怪奇ミステリ」あるいは「心霊ミステリ」と呼ぶに相応しい一冊でした。

あまりホラー要素は強くなく、幽霊を視る主人公濱地の「心霊現象」と「ミステリ要素」を組み合わせていた作品でした。ですが、ところどころで背筋が冷たくなるような箇所もあり、そこがまた面白かったです。

もちろん、推理小説なので人が亡くなったり、犯罪が大前提なのですが、おどろおどろしい感じはなく、むしろ幻想的で美しくもある世界観でした。

 

私が一番好きだった話は「黒々とした孔」でした。

予め犯人が分かっている状態で物語は進むのですが、その犯人は部屋に出現する「黒い孔」の怪奇現象に苦しめられている。

その「黒い孔」の正体を知ったとき、ゾッとしました。

濱地が犯人を追い詰めるシーンもかなり楽しめて読めました。何故、死体の首を切断したのか? この謎が実に私好みでもありました。

 

有栖川有栖がホラー小説も好きなのは知ってました。

何冊かそういうジャンルの本も刊行しており、そちらも読破済みでしたが、がっつりとこうした「怪奇ミステリ」を書いてくれてとても嬉しいです。

江神二郎と火村英生、それにソラに続く異色の探偵の活躍がこれからも楽しみです。

 

思ったより怖くなかったです。
心霊現象を通じて、様々なテーマを訴えていて最後には温かい気持ちになりました。

 

こんな人におススメです

 

・有栖川有栖のファンの人。

・怪奇ミステリ小説を読みたい人。

・江神二郎、火村英生に続く、新たな探偵を読みたい人。

・手軽に読める短編集を読みたい人。