忘却探偵シリーズ弟3弾は、各話がどれもガラリと変わっていて面白いぞ!
ガラリ、と変わるとはどういう意味でしょうか>
今回は3つ話が収録されている。
それぞれの話が「アリバイ」「密室」「暗号」と全く種類が異なるんだ。
それは読み応えがありそうですね!
概要
自身のアリバイ作りのために、誰かに“記憶”してもらう必要があった鯨井は、オープンカフェにいた総白髪の若い女性に声をかける。だが、その女性は一晩で記憶がリセットされる忘却探偵・掟上今日子だった。鯨井の目的は果たされるのか!?今日子さんが3つの謎を解く「忘却探偵シリーズ」第3巻、ついに刊行!(「BOOK」データベースより)
個人的ポイント
登 場 人 物 : メインの登場人物は今日子さんだけ。覚えやすい。
文 章 力 : 西尾維新の文体が好きなら、読みやすい。
テ ー マ : 今回のテーマは話毎に3つになっています。
ト リ ッ ク : アリバイ、密室、暗号と豊か。
後 読 感 : 次の作品も楽しみです(^^)/
各話に共通しているのは相棒が警官ということだけ。それぞれ話の趣が違う。
忘却探偵はマンネリ知らずだ!
感想
このシリーズは全く飽きることがないですよね。
同じシリーズで3冊の短編集が出れば、ネタ切れになりつつ、同じようなネタが出てくる場合がありますが、この忘却探偵は全くそんなことがありません。
一度寝たら、全てを忘れるという設定。
そして、毎回ワトソン役(バディ)が変わるという設定が上手に働いているからこそだと思います。
しかもこのシリーズはまだまだ続いている、というのも恐れ入ります(この時点で12作刊行されているって……)
前置きはこれくらいにして。
今回は3つの話を収録。どれも趣向が異なっていて全く飽きさせる事がなかったです。
アリバイ……アリバイを作ろうとした彼が選んだ証人は、まさかの今日子さん!
密室……とても小さな密室殺人。アパレル店のフィッティングルームで起きた密室殺人!
暗号……犯人の目の前で死んだ男が遺したのは金庫の暗証番号!
う~ん。
どれも面白かったです。どれも甲乙つけがたい作品でした。
ですが、個人的には一番「密室」の話が好きでした。
何故、犯人はわざわざフィッティングルームで殺人を犯したのか?
この命題をとことん追求していくのがとても面白かったです。
こうやって颯爽と謎を解いていく今日子さんですが、一番の謎が今日子さん自身なんですよね……。
今回も面白かったです!期待を裏切らないシリーズですよね……。
次はどんな人間が今日子さんの相棒になるのか、次回も楽しみです!
こんな人におススメです
・連作短編集を読みたい人。
・アリバイ、密室、暗号に興味がある人。
・西尾維新の作品が好きな人。
・忘却探偵シリーズが好きな人。