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【新築マンションの恐怖】〝墓地を見おろす家〟小池 真理子―――モダン・ホラーの傑作がここに


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お、恐ろしいホラー小説を読んでしまった。

またホラー小説なんか読んだんですか……。

かなり想像がかき立てれる作品になっているぞ。
まさに王道ホラー小説だ。

なんでそんな本ばかり読むんだろう。

概要

 

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。ただ一つ、そこが広大な墓地に囲まれていたことを除けば…。やがて、次々と不吉な出来事に襲われ始めた一家がついにむかえた、最悪の事態とは…。復刊が長く待ち望まれた、衝撃と戦慄の名作モダン・ホラー。(「BOOK」データベースより)

 

個人的ポイント

 

登 場 人 物 : ホラー小説は登場人物が肝。しっかり書かれています。

文   章   力  : 恐怖を煽るような文章。

テ   ー   マ    : 家族、でしょうか。

ホ   ラ    ー : 怪異現象は最小限、かつ最大限に。

後   読   感  : 結末が恐怖のまま終わるので、その余韻を楽しめます。

 

少しずつ日常が侵食されていく、様子はまさに恐怖。
最後の怒涛の展開には、もう鳥肌が立ちっぱなしでした。

 

感想

 

3人家族が住むのは、墓地と火葬場に囲まれた陰湿な空気が漂う格安の新築マンションだった――。

序盤から小鳥が謎の死を遂げて、子供は敏感に「この家が嫌だ」と察し、犬は何もない所で、威嚇し、吠える。

徐々に、主人公たちが「このマンション」はおかしい、と感じつつも認められない。

折角格安で買ったマンションなんだ。借金までして買ったんだ。だから、怪奇現象なんて気のせいだ、と自分たちに言い聞かせるのは、とてもリアルティがありました。

 

そして中盤、怪奇現象が遂に姿を見せる。

物置として使っていた地下に閉じ込められる。しかも、この地下の移動手段はエレベーターのみ。胡散臭い霊能者によって、一旦は事なきを得るのだが、住民たちの不信感が高まってゆく。

いよいよ、住民のひとりは引っ越し、管理人も逃げ出すという始末。しかも引っ越しは一筋縄ではいかず、まるで逃がさんと言わんばかりに怪異が牙を向く描写はまさに鳥肌モノ。

 

終盤は、 主人公たちも逃げ出す事を決意し、引っ越し先を探すが、引っ越そうにも引っ越せない事情が多発。これも原因不明で恐怖を煽る。

ようやく、引っ越しが出来ると思ったらマンションに閉じ込められ、怪奇現象が直接彼らに牙を向く……。

こうやって徐々に主人公たちを追い詰めてゆくのは恐怖しかありませんでした。

 

しかし、怪奇現象の原因がハッキリしないのが、消化不良ですかね。

もちろん、そういった原因がハッキリしない方が不可解でより面白い、と思う人もいると思います。

でも、私は墓地に囲まれていたから、地下が埋め戻したトンネルに近かったから、という理由だけで、マンションの住人が次々と怪奇現象に襲われるのは、なんか腑に落ちない。

どうせなら、マンション建設時に地下を荒らしてしまった、とかそういう理由があった方が、自分は好きです。

あと、自分たちが住むマンションに疑問を持ち、調べるのは良いですが、どうして不動産会社には問い合わせないんだ? と疑問に思いました。不動産会社の社員に問いただし、口を閉ざされたり、建設会社の社員も不可解な死を遂げていたり、とか。

 

それでも充分に恐怖を煽ってくるのはとても凄いです。もっとこの作者の本を読んでみたいとおもいました。

 

こ、こ、怖い!
シンプルながらこんな恐ろしい作品になるとは……。もう夜にこんな本は読めません……。

 

こんな人におススメです

 

・王道ホラー小説を読みたい人。

・背筋をぞくりとさせたい人。

・日常が徐々に怪奇現象に侵食されていく様子を読みたい人。

・様々な怪奇現象を体験したい人。