ぐ、グロイ・・・・・・
タイトルにゾンビが・・・・・・。なんか予想できる作品ですね。
ほう。
それでは、君は「ゾンビの踊り食い」を予想できたかね?
ぞ、ゾンビの踊り食い・・・・・・。うぅ、気分が悪くなってきた・・・・・・。
概要
全人類がウイルスに侵され、死ねば誰もが活性化遺体になる世界。家畜ゾンビが施設で管理され、野良ゾンビが徘徊する日常のなか、とある細胞活性化研究者が、密室の中で突然ゾンビ化してしまう。彼はいつ死んだのか?どうやってゾンビになったのか?生者と死者の境目はどこだったのか?騒然とする現場にあらわれたのは、謎の探偵・八つ頭瑠璃。彼女とともに、物語は衝撃の真相が待ち受けるラストへと加速していく。世界もキャラクターもトリックも真相も予測不可!極上のゾンビ×ミステリー、開幕。(「BOOK」データベースより)
個人的ポイント
登 場 人 物 : 多すぎず、少なすぎず。主人公の瑠璃が魅力的。
文 章 力 : 相変わらずの独特な滑るような文章。
テ ー マ : ゾンビ。人間。特殊な人間とは。
ト リ ッ ク : この世界観ならではの、トリック。
後 読 感 : あぁ、グロかった・・・・・・。
うぅ・・・・・・。
グロ耐性がない人は要注意な作品です。気分が悪くなる恐れあり!
感想
自分の感覚では、ミステリはおまけのようなモノ。
この小説では、ゾンビウイルスが世界中に蔓延していて、死ねば誰でもゾンビになってしまう世界。
うわぁー、ゾンビだー、逃げろ逃げろー、という訳ではなく。
あ、ゾンビだ。野良ゾンビだー。食べろ食べろー、なんて事をいう人も。
凄くゾンビと人が密接に繋がった世界です。
ゾンビによる食料問題や、ゾンビの人権問題。ゾンビと人との人体実験。生と死の境目とは?
かなり真面目なテーマを内包している作品でもあります。ただ、グロイ。
物語中盤からパーシャルゾンビという、身体の一部がゾンビ化した人間が登場します。
このパーシャルゾンビが物語の肝であり、殺人事件の鍵でもありました。
ゾンビ化している箇所をいくら攻撃しても傷つく事はない。
だけど、生身の箇所はしっかりと傷を負い、脳を損傷したら死んでしまう。
それがパーシャルゾンビという存在なのですが、何だが未来を予見しているようで、少し恐ろしい気がしました。
どんどん機械化が進んでいる昨今ですが、いつの日か、どこからが機械でどこから人間なのか? という論争が起きてもおかしくないのではないでしょうか?
そんな深読みを思わずしてしまいました。
そして、主人公の瑠璃が持つ、秘密とは・・・・・・?
ゾンビをむしゃむしゃと食べるシーンはちょっとトラウマです。
当分、グロ系は遠慮したいところですね・・・・・・。
こんな人におススメです
・ゾンビ小説を読みたい人。
・ゾンビ×ミステリの小説を読みたい人。
・グロイ描写が平気な人。
・密室殺人が好きな人。