う~ん。警察と探偵が協力して事件を解決すような、本格的な推理小説を読みたいけれど、何かドロドロして疲れてしまうんです。
もっと肩の力を抜いて読めるような作品はありませんか?
「8の殺人」はどうかね? きっと君の期待に添えると思うぞ。
一体、どんな本なんだろう・・・・・・?
概要
建物の内部にある中庭が渡り廊下で結ばれた、通称“8の字屋敷”で起きたボウガンによる連続殺人。最初の犠牲者は鍵を掛け人が寝ていた部屋から撃たれ、二人目は密室のドアの内側に磔に。速水警部補が推理マニアの弟、妹とともにその難解な謎に挑戦する、デビュー作にして傑作の誉れ高い長編ミステリー。(「BOOK」データベースより)
個人的ポイント
登 場 人 物 : 分かりやすくて、魅力に溢れています。
文 章 力 : ユーモアたっぷりで、読み易い。
テ ー マ : 新本格でありながら、ユーモア小説。
ト リ ッ ク : 新本格ならではの「建物」を利用したトリック。
後 読 感 : 続編もありますので、是非とも読みたくなります。
緊張感とユーモアを兼ね備えた新本格推理小説。
著者のデビュー作でもあるぞ!
感想
久しぶりに笑って、尚且つ面白いミステリを読みました。
この作品は、1992年に発売された、著者のデビュー作でもあります。発売から時間が経っておりますが、今も尚色褪せることはありません。
ご存じの方も多いとは思いますが、著者は小説の他にも「かまいたちの夜」というサウンドノベルというゲームも書いており、そちらも大変面白くなっております。
そして、作中には「密室講義」もある。「密室講義」とは、その名の通り、何故犯人が密室を構築するかその理由を区分別けする講義です。
もとはディクスン・カーの「三つの棺」が起源らしいです。
本格+ユーモアたっぷりの面白く、唸って、笑えるミステリです。
真剣な場面なのに、思わず笑ってしまう事が何度もありました。
特にこの速水警部補の部下の木下刑事の扱いが酷い。不憫です(笑)
それに、警部補の兄妹たちも面白い。この探偵気取りの所がまた笑えるんです。
ぶっ。何ですかこのキャラクター達! 面白すぎですよ!
こんな人におススメです
・ユーモア小説が好きな人。
・密室講義が好きな人。
・さくっと長編を読みたい人。